先日、パーソナルスタイリングのお客様(男性)から
「まだ暑いうちからブーツを履いている女性っているじゃないですか?
あれって暑くないんですか?」
と聞かれました。
私は即答しました。
「暑いですよ、もちろん。」
当たり前です。暑いんですその人だって。
でも、その人にとっては「暑さ」よりも「おしゃれ」の方が
優先される事項なので、
秋を感じる季節になったら、気温関係なくブーツを履くんです。
「おしゃれ」をどれくらい優先するかって、
本当に人それぞれだなぁ、と思います。
極端な話、食費を削っても住む場所を狭くしても
好きな服を買いたいって人もいます。
他の生活時間を削って
コーディネートを考えたり、
洋服の手入れをしたりすることが苦にならないって人もいます。
おしゃれが好きな人は、
そんな人のことは理解できます。
(たとえ自分がそこまでおしゃれを優先してなくても)
でも、おしゃれな人は、
その逆に、おしゃれの優先度合いが低い人のことは
なかなか理解できません。
(というより、そういう人がいるとは
想像だにしない、という感じでしょうか)
パーソナルスタイリストを育てるときには
このあたりの価値観を理解させることが一番難しかったり・・・
もちろん、
「おしゃれをするためには努力が必要!」
っていう考えもありでしょう。
でも私自身は、
生活の中でのおしゃれの優先順位だけは
パーソナルスタイリストが口を出すべきことではない、と
思っています。
そこは、あくまでお客様自身に決めてもらうべきだ、と。
もしおしゃれにあまり手をかけられなかったり
生活環境などによって、着られるデザインが限られてしまうとしても
その中で最大限おしゃれに見せるのが、
プロのスタイリストの仕事だ、と思っているからです。
雑誌のモデルさんやタレントさんへのスタイリングと
一般の方へのスタイリングでの最大の違いは
そこに生活があるかないか。
生活がからんでくると、
スタイリングへの制約は格段に増えます。
私はもはや、制約がないスタイリングは
ちょっと物足りない、とまで思うようになってしまいましたので・・・(笑)
だから、暑くてもブーツを履くような気合いがなきゃ
おしゃれにはなれない!なんて申しません。
どんな環境でもできる、
あなたらしいおしゃれがきっとありますから。
悩んだら、気軽に相談して下さいね。