「大人になってからファッションセンスを身につけるのは無理だと思うので
代わりに服を選んで欲しいんです」
そんな風にパーソナルスタイリングのご依頼を頂くことが多くあります。
センスは生まれつき持っているもので、
物心ついたときにセンスがなければもうあきらめたほうがよいのだ、
と思っている人がとても多いようです。
センス。直訳すると「感覚」。
服選びにおいて「センス」という言葉を使うときには、
「おしゃれな服を選んだり、コーディネートする能力」を指して使います。
この言葉の中には、「頭で考えておしゃれする」というよりも
「なんとなく感覚で服を選ぶだけでおしゃれにできる」といったニュアンスが
含まれるように思います。
「なんとなく」。つまり、言語化できない、能力。
もちろん、「なんとなく」でおしゃれができる人もたくさんいますが
それは決して生まれつきの能力ばかりではないと思います。
たまたま、そんな能力が育まれる経験があっただけ。
そう。先生についたり、本を読んだりして言葉で学んだことではなく
経験で学んだことって、言葉にしづらいんですよね。
だから、「なんとなくできる」っていう言い方になっちゃう。
そんなことを実感する出来事がありました。
先日、久々に弊社サロンにお越し下さったお客様。
女医さんなんですが、その方から伺った、こんなお話。
患者さんのおなかにある手術の跡を見て、
誰が執刀したのか、わかったというんです。
患者さんに「この手術したの、○○先生じゃないですか?」と聞いてみたら
大当たりだったとか。
でも、どうしてその跡から、執刀医がわかったのか、
そのお客様はうまく説明できなさそうでした。
同じような経験が、私にもあります。
リーバイスに務めていて、マーケット調査でデニムばかりを見ていた頃、
前から歩いてくる人が履いているジーンズの
腿当たりの色落ち具合や加工の雰囲気を見るだけで
ジーンズのブランドを当てることができました。
私にとっても、どうして見分けがつくのか
未だにうまく説明はできません。
でも、人間って、無意識下でも膨大な情報量を処理しているので
その当時は、言語化できない様々な情報を使って
デニムの見分けをしていたのだと思います。
おそらく、前述の女医さんもそうでしょう。
そして、その情報処理の回路というのは
一定期間使っていないと、発達していかないんですよね。
私も、アパレル業界に就職したばかりの頃は
毎シーズンたくさん発売される自社ブランドの洋服の
デザインや素材がおぼえきれなかったものですが、
まったく焦らなかったのは、心理学を勉強していて
「情報処理の回路ができるまでの辛抱!」と思えたからです。
そして、予想通り、入社して半年も経つと、
多くの洋服のデザインと素材名、発売価格と発売時期など
大量の情報を頭の中でさばくことができるようになりました。
だから、もし今、「自分に似合う洋服が見分けられない」とか
「流行の洋服の形と、そうでない形の違いがわからない」といったことを
感じているのなら、
今は、その情報を処理する回路が、まだ未発達なだけです。
そして、その感覚は、使えば使うほど研ぎ澄まされます。
でも、その研ぎ澄まし方というのも、
遠回りな方法と、近道とがあります。
センスを一刻も早く研ぎ澄ましたい人には
お買物同行では無くて、対面でそれ専用の特訓をした方がいいな、と感じたことが、
「セルフコーディネートレッスン」というサービスを始めた理由です。
おかげさまでこのレッスン、毎回満席となる人気メニューとなっています。
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