こんばんは!
パーソナルスタイリスト・服装心理カウンセラーの久野梨沙(@RisaHisano)です。
ファッションで人の心を知り、動かす「服装心理学®」を活用した個人向けスタイリングやスタイリスト育成、講演活動などを行っています。
昨日は久しぶりのお客様のお買い物同行でした!
前回のスタイリングの後、海外に行ったりお仕事を新たに立ち上げることを決めたり・・・と色々な変化があって、新しい方向性でスタイリングを!ということでのご依頼。
演出したいイメージも以前とはすっかり変わっていたので、メインカラーを少し変えることでより今の心境に似合うスタイリングにさせていただきました。
お客様の人生の様々な岐路に立ち会えるこの仕事、本当に面白いです!
人は服を選ぶとき、どうしても自分の「欠点」にフォーカスしがち
昨日のお客様、ここしばらくはご自分で洋服のお買い物をなさっていたようなんですが、どうにも楽しくなかったようなんですね。
でも久々に昨日私のお買い物同行を受けたら、「本当に楽しい!」とニコニコ笑顔で3時間満喫!
なんで同じ買い物なのにこれほどまでに気分が変わるのだろう、とお客様のお話しを伺いながら改めて考えていたのですが、お客様ご自身で服を選ぶのと私が服を選ぶときとの違いは、自分の「欠点」と「長所」のどちらにフォーカスするかの違い、が大きいみたいです。
自分で服を選ぶ時って、
「私の体型のこの部分をカバーするにはどうしたら・・・」とか、
「最近顔色が悪くなってきたからそれを目立たせないようにする服は・・・」とか
「こういうワイドパンツ最近流行っているけど、背が低い私が着たらバランス悪いかな」とか、
どうしても人と比べて、もしくは以前の自分と比べて劣っているところに焦点が当たりがちです。
でも私がお買い物同行でお伝えするのは
「この色なら、○○さまの顔色の良さが引き立って、しかも今より少しアグレッシブな雰囲気になりますよ!」とか
「ロングジャケットは○○さまが着ると、上半身がすっきり見えますね」
などなど、似合うアイテムの情報を中心とした、ポジティブな内容が多いです。
人間はもともと欠けている部分が気になる生き物。だからこそ欠点を改善して成長出来る。
それは生物としてはすばらしい利点なんですが、それでもやっぱり、精神的には欠点ばかり意識して生きていくのって結構ツライです。
しかもファッション雑誌も「Sサイズさんはこんな着こなしはNG」とか「春が来る前に押さえておきたい○○」とか、「○○を着ていればOKという時代は終わった!」といった見出しばかり。
「ファッションには正解があって、そこから逸脱するのは恐ろしいことなんだよ!」と煽るような文章ばかりが踊るので、読んでいると自然と自分の着こなしの間違い探しが始まってしまいます。
足りないところに目を向けるより、長所を伸ばした方が高いパフォーマンスがでる
でも、人間は「長所を伸ばした方が効率が良い」という特徴も持っています。
教育心理学の分野で確認されていることですが、足りないところばかりを指摘されて学習するより、長所にフォーカスして伸ばしていった方が過度な心理的プレッシャーがなくなり、結果的に短所改善にも良い影響がある、というものです。
「特恵効果」なんていう言葉でも知られています。
ファッションについて知ろうとするときにも、自分の欠点ばかりを考えるより、長所をいかに引き立てるかを考えた方が遙かに有効。
これは私が過去11年スタイリストをやってきた経験からも、強く実感しています。
似合う服を知るということは、自分の良い面に目を向けるということ
私がパーソナルスタイリングをするときまずは似合う服をじっくり診断するのは、何が似合うかというポジティブな情報を強くすり込んで、自分の外見の長所を意識してもらい、この「特恵効果」を引き出すためです。
でも、スタイリストによっては、似合う服の診断を通じて似合わない服をあぶり出す方に重きを置いてしまう人もいます。
また、最近では雑誌などでも似合う服が簡単にわかるタイプ分けなどが載っているケースが多いのですが、そういったものを読んで行う自己診断も、やはり「こういうデザイン・こういう色は似合わないから着てはいけないんだ」という方向にいきがちです。
敢えて今年、セルフコーディネートレッスンを立ち上げて、改めて似合う服がどんなものかを伝える活動をしようと思ったのは、そんな風に、カラー診断や体型診断を「足りないこと探し」に使って欲しくはないから。
カラー診断は「この色は着ない方がいい」という情報を得るために使うものではありません。
むしろ、「この色はこんな風に着れば似合う」と、どんな色の着こなし方もわかるようになるものです。
これからの「似合う服」の診断とその使い方
私が運営しているパーソナルスタイリストスクールの生徒にはいつも言っていることですが、将来的には、似合う服の診断はすべて人工知能で素早くできるようになると思います。
ZOZOSUITのようなものを着て素早く採寸して体型のタイプを把握できたり、スマホで自分の顔写真を取れば色素が解析されて似合う色がわかる、なんてアプリもいずれ出ることでしょう。
ですから、3月から始まるセルフコーディネートレッスンを、単に「自分に似合う服の見分け方を教わる講座」とだけ解釈してしまえば、これからの時代、わざわざ受けるまでもない講座ということになりますね(笑)。
でもこのレッスンの本当の目的は、似合う服を選べるようになることを通じて、自分を肯定する癖をつけることです。
無意識に自分の足りないところ探しをする悪循環から逃れて、服を着れば着るほど、自分の良いところが実感出来て自分が好きになる・・・。そんな良いスパイラルに入ってもらうことが目的なんです。
レッスンでは、「服装心理診断」を通じて、あなたが「足りないこと探し」をしがちなタイプかどうか、そしてそのきっかけとなってしまうのはどんなことかも知って頂きます。
よりあなたにとってやりやすい方法で、自己肯定感を高めることができるようお伝えします。
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