いよいよ暑ーーーい夏。
クールビズの会社が増えたとはいえ、まだまだ夏もスーツを着なければいけないシーンはあるものですよね。
それに対応するべく、最近では水洗いできるスーツがかなり増えました。
私もパーソナルスタイリストとして、お客様にお勧めすることも多々ありますが、
そんなとき、一部のお客様から、こんな質問を頂くことがあるんです。
化学繊維が入っているスーツは、スーツにあらず?!
そのご質問とは、
「前にどこかで
『ポリテステルが入っているようなスーツは選ばないほうがいい』
って読んだことがあるんですけど、大丈夫でしょうか?」
というもの。
水洗いできるスーツにはポリテステルなどの化繊が混紡されているのがほとんど。
ただ、ウール100%とか、ウール×シルクとか、化繊が入っていないものこそ「本物の」スーツだ、と語るファッション業界人も多いのは確か。
それは、やっぱり化繊が含まれると風合いが変わるということが大きな理由でしょう。
スーツとしての伝統か、着心地や取り扱いの楽さか。
どちらを選ぶかはあなた次第。
ただ、以下に当てはまる人は化繊が含まれた「水洗いスーツ」の方がメリットが大きいと思います。
外回りが多く動き回るお仕事の人
夏に動き回る人はやはり洗えるスーツの方がメリットが大きいでしょう。
実は汗の汚れは、ドライクリーニングでは落ちないのです。
ですからウール100パーセントのスーツも汗汚れがついてしまったときには、専門のクリーニング店で水洗いをした方が良いのです。
ただ、それはなかなか高額。
ですので汗汚れが頻繁に発生するような人は、家庭で簡単に水洗いできるスーツのほうかお財布にも優しいはず。
体型タイプがV型のスポーティーな人
水洗いできるスーツは、家庭で簡単に選択ができ型崩れが起こらないように、肩パットなどの副資材が極力減らされています。
そのためシルエットにかっちり感が少なく、ゆるめのリラックスしたシルエットのものが多いのです。
実はこの形、フォースタイルの体型診断で言うとV型にあたる人に似合いやすい形なんです。
V型は、いわゆる逆三角形体型の人。そんな体型の人は、肩パットがしっかり入った角張ったジャケットだと、上半身にばかりボリュームが出てしまって、バランスが悪くなることが多いのです。
V型の人は、却って水洗いできるスーツによくある、かっちりしすぎなきデザインの方が、見た目にもかっこよく見えるはずです。
※「体型診断」について詳しく知りたい方はこちらをご覧下さいね!
スーツの上下をばらしても活用したい人
水洗いできるスーツによくある、少しカジュアルでリラックス感のあるシルエットが有利なのはV型の人だけではありません。
スーツのジャケットだけを使いたい、また、パンツだけも使いたいといったように、ばらして使いたい人もこのシルエットのほうがいいのです。
「いかにもスーツ」なかっちりしたシルエットは、上下をばらしてほかのものと組み合わせるとたいていチグハグになります。
それは、かっちりした形のスーツはフォーマル度が高いため、上下揃いの生地でないとおかしいからです。
しかし、水洗いスーツによくあるようなゆるめのスーツの形は、カジュアルなジャケットやパンツにより形が近いため、ばらしてきても違和感がない、と言うわけです。
こんなふうに、ファッションにおける正解は、実は着る人1人1人が持っている背景や生活スタイルによって大きく変わります。
ですからよく巷で言われている「ファッションのセオリー」に惑わされすぎないほうがいいかもしれません。
それよりも、自分に似合うスタイル、自分の生活環境で1番美しく見えるスタイルを早く発見しましょう。
「自分のスタイル」を確立している人が、一番おしゃれを楽しめますし、見た目にもおしゃれさを感じさせやすいものです。