先日パーソナルスタイリングのご依頼でお越し下さった女性のお客様。
職位が上がったことがきっかけで、
ファッションでのブランディングをしたいと考え、ご依頼下さいました。
お話を詳しく伺い、内面分析も行なってみると、
ビジネス上で求められる姿と、プライベートでの自分の姿が
どんどん離れていってしまっている気がして、
それがそもそものストレスになっている、ということがわかってきました。
仕事をがんばればがんばるほど、本当の自分ではなくなっていく気がする・・・
それは、自分の心の声に敏感な女性ならではの悩みかも知れません。
そこで今回は、女性らしい柔らかさや明るさを高めて
自分の心と職場に彩りを加えるようなコーディネートを
目指すことをご提案しました。
元々暖色が似合う肌色をお持ちなのですが、
今まではベーシックカラーか、青系を選びがちだったとおっしゃいます。
そこでまずは、柔らかいオレンジやイエローを取り入れることからスタート。
そして、生地は厚手のものを選ぶこともポイントです。
まるでモデルのようにすらっとした体型をお持ちのお客様なのですが
抜けるような白い肌色と相まって、大人しい印象にも見えてしまいがちでした。
そこで、厚手の生地を用いることで、自然にお体に厚みを加えて
女性らしい柔らかさを自然に演出する狙いです。
特にサマーツイードは、肌質にも合い、最適。
タックパンツで腰回りにふんわりとボリュームを出したり、
透け感のある太い糸で編まれたサマーニットも自然な厚みが出るので◎。
また、濃い暖色に慣れていないのなら、
ストールから取り入れてみては?という提案には
「このコーディネート、好きです!」と即答をいただきました。
「あとは、寒色系を着たい時にも、たとえばロングカーディガンなどで
ドレープ感を出せば、クールな印象になりすぎるのを防げますよ」
そうお話しすると、お客様がちょっと首をかしげます。
伺ってみると、
「実は、ロングカーディガンはよく行くショップの店員さんにも
毎回勧められるんですが、羽織ってみてもぴんとこなくて・・・」とのこと。
好きではないアイテムには、
そのお客様のなりたいイメージ像のヒントがたっぷり隠されていますので
詳しく伺ってみると、どうやら、ロングカーディガンで細身のシルエットが強調されてしまうことが
苦手な理由のようでした。
ということは、このお客様ご自身にとっても
体型をふんわり柔らかく見せる、女性らしい着こなしが理想なのだと言うことが
確実になってきました。
「では、同じロングカーディガンというアイテムでも
Aラインになっているものや、裾にフリルがついているものであれば
きっと、今までのような『ぴんとこない』感じはないと思いますよ」とお勧めすると
「着てみたい!」とのお答え。
こーんな感じで、お買物同行前のカウンセリングは進んでいきます。
お顔のパーツの分析や体型分析、内面分析はもちろんですが
その合間の、こういったなにげない会話の中にも、
お客様の今までの洋服の選び方の癖や、無意識の中に眠っている「理想の自分像」が
ちらちらと顔を覗かせます。
それを逃さずすくいとって、表に出す。
ファッションカウンセリングでは、それが一番大切で、やりがいのある作業です。
さて、このお客様のスタイリング結果はどうなるでしょうか?
私自身もわくわくしています!
ファッションや自分の表現の仕方に悩んでいる方は
ぜひ相談にいらして下さいね。
こんな感じで、深ーーーいところまで、お話、聞きますよ。